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トラックボールの滑りが悪いm575は掃除と潤滑剤で劇的改善

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こんにちは。ワークスタイル‐リデザイン編集部です。せっかくLogicoolのERGO M575を買ったのに、使っているうちに「なんだかボールの動きが重い」「カクカクして狙った場所にカーソルが止まらない」とストレスを感じていませんか。実は、トラックボールの滑りが悪いm575の不調は、故障ではなくメンテナンス不足が原因であることがほとんどです。

ネットで検索すると、掃除の方法や潤滑剤の代用品、果ては「鼻の脂」が良いといった噂まで飛び交っていますが、間違ったケアは逆に寿命を縮めてしまうこともあります。この記事では、私自身も愛用しているM575の快適な操作感を取り戻すために実践している、正しいお手入れ方法と滑りを良くする裏技を余すところなく紹介します。

ポイント

  • 新品のような滑らかな操作感を取り戻すための正しい掃除手順
  • 滑りを劇的に改善するおすすめの潤滑剤とその選び方
  • 100均アイテムや代用品が実際に使えるかどうかの検証結果
  • 交換用ボールやベアリング換装など上級者向けの改善策

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トラックボールの滑りが悪いm575の原因と掃除

M575を使っていると誰もが直面する「滑りの悪化」。これは構造上どうしても避けられない宿命のようなものです。まずは、なぜ急に操作感が重くなってしまうのか、その根本的な原因を理解し、基本的なメンテナンスで解決する方法を見ていきましょう。このメカニズムを知っているだけで、日々のケアへの意識がガラリと変わるはずです。

支持球に溜まるゴミや手垢を掃除する手順

操作感が悪くなる最大の犯人は、ボールを支えている3つの小さな「支持球(人工ルビー)」に付着した汚れです。新品の時は点接触でスムーズに回転していたボールも、使い込むうちに接触抵抗が増えてきます。
実際にボールを取り外して内部を覗いてみてください。白い支持球の周りに、黒っぽいゴミがドーナツ状に固まっているのが見えるはずです。これは単なる部屋のホコリではありません。ユーザーの手指から出る皮脂(油分)と、皮膚の角質(タンパク質)、そして空気中の微細なチリが混ざり合い、ボールの回転圧力によって練り固められた「スラッジ」と呼ばれる物質です。

このスラッジは粘着性を持っており、ベアリングとボールの間に介在することで、まるでブレーキパッドのような役割を果たしてしまいます。これが「重い」「引っかかる」という感覚の正体です。この汚れを放置すると、最終的には石のように硬化し、ボールの回転を物理的に阻害する障害物となってしまいます。

【基本的な掃除手順】

  1. ボールの取り外し:本体裏面の穴から、ボールペンの頭や指の腹を使って優しくボールを押し出します。勢いよく飛び出さないよう、手を添えて行ってください。
  2. 支持球の清掃:綿棒や柔らかい布を使い、3つの支持球にこびりついた黒い汚れを丁寧に拭き取ります。基本的には乾拭きで取れます。
  3. 頑固な汚れへの対処:汚れが固着して取れない場合は、少量の水や無水エタノールを含ませた綿棒で、汚れをふやかすようにして除去します。

ここで一つ注意点があります。汚れが硬いからといって、金属製のマイナスドライバーやピンセットなどでガリガリと削り取ろうとするのは絶対にやめてください。支持球である人工ルビー自体に傷がつくと、ボールを削るヤスリのような状態になってしまい、滑りが悪化するどころかボールを傷つける原因になります。必ず綿棒や爪楊枝などの、相手を傷つけにくい道具を使用しましょう。

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最適なメンテナンス頻度と掃除道具の選び方

では、どのくらいの頻度で掃除をすれば良いのでしょうか。多くの人が「動かなくなってから」重い腰を上げがちですが、私の経験上、「なんとなく重いな」と感じる前に掃除をするのがベストです。
人間の感覚は鈍感なもので、少しずつの変化には適応してしまいます。滑りが悪い状態に慣れてしまうと、無意識に指に力が入り、腱鞘炎や肩こりの原因にもなりかねません。

具体的には、毎日仕事で長時間使うヘビーユーザーであれば1週間に1回、週末だけ使うライトユーザーでも2週間に1回のペースでボールを外してメンテナンスすることをおすすめします。「毎週金曜日の仕事終わりはマウス掃除の日」と決めてしまうのも良いでしょう。習慣化してしまえば、作業自体は1分もかかりません。

掃除道具については、高価な専用キットなどは必要ありません。デスクの引き出しに以下のものを常備しておくだけで十分です。

【おすすめの掃除セット】

  • 綿棒(ベビー用がおすすめ):通常の綿棒よりも先端が細いベビー用綿棒は、支持球周りの細かい溝に入り込みやすく、非常に作業がしやすいです。
  • マイクロファイバークロス:眼鏡拭きのような、繊維の出ない布です。ボール表面についた手垢や指紋を拭き取るのに最適です。ティッシュペーパーは紙の粉が出るので避けましょう。
  • エアダスター:カップの底やセンサー周りに入り込んだホコリを吹き飛ばすのに使います。

センサー汚れも操作性が悪化する要因の一つ

「ボールは指で弾くとクルクル回るのに、画面上のカーソルが飛ぶ」「動きがカクカクして追従しない」という現象に悩まされている場合、原因は物理的な摩擦ではなく、光学センサーの読み取り不良(トラッキングエラー)である可能性が高いです。
M575はボールの表面にある微細な模様をセンサーで読み取って移動量を検知しています。ボールを取り外したカップの底にある、透明なガラスのような部分がその「目」にあたる部分です。

このセンサー窓に、微細なホコリや抜け落ちた髪の毛、ペットの毛などが一本でも付着していると、センサーが正常にボールの模様を認識できなくなります。特に猫などのペットを飼っている環境では、驚くほど頻繁に毛が入り込みます。
ボールの掃除をする際は、必ずセットでこのセンサー窓もチェックしてください。エアダスターでシュッとひと吹きするか、乾いた清潔な綿棒で優しく撫でてホコリを除去しましょう。これだけで、「故障かな?」と思っていたカーソルの挙動不審が嘘のように直ることがあります。

鼻の脂など間違った代用ケアは避けるべき

インターネットの掲示板やSNS、あるいは古くからのトラックボールユーザーの間では、滑りを良くするための民間療法として「鼻の脂をボールに塗る」という方法がまことしやかに語られています。確かに、皮脂は天然の油分であり、塗った直後は摩擦が減って滑りが良くなったように感じるかもしれません。しかし、ワークスタイル‐リデザイン編集部としては、この方法は絶対に推奨しません。

【皮脂やハンドクリームがNGな理由】

  • 酸化と劣化による固着:皮脂やハンドクリームに含まれる油分は、空気に触れると時間とともに酸化します。酸化した油は粘着質に変化し、ホコリを強力に吸着して、落ちにくい頑固な「スラッジ」の元凶となります。
  • 雑菌の繁殖と衛生面:有機物である皮脂を塗りたくることは、デバイス上で雑菌を培養しているようなものです。衛生的に良くないだけでなく、長期的には異臭の原因にもなります。
  • センサー精度の低下:不均一な油膜がボール表面に形成されると、センサーの光が乱反射し、読み取り精度が低下する恐れがあります。また、センサー窓に油が付着すると掃除が大変です。

ハンドクリームを塗った直後の操作も同様のリスクがあります。ボールに過剰な油分を与えすぎると、逆にホコリを吸着しやすくなり、結果としてメンテナンスの頻度を増やすことになってしまいます。常に「サラサラで清潔な状態」を保つことこそが、長持ちの秘訣です。

ボールの傷や摩耗は本体の交換時期のサイン

いくら念入りに掃除をしても、どんなに評判の良い潤滑剤を試しても「ゴリゴリ」「ジャリジャリ」という不快な感触が消えない場合があります。この場合、ボールそのものや、本体側の支持球が摩耗して寿命を迎えている可能性があります。

M575のボールは高品質な樹脂製ですが、それでも長期間の使用や、硬い砂利などを噛み込んだまま操作したことによる「微細な傷」は避けられません。ボール表面が傷だらけになると、センサーの読み取り精度が落ちるだけでなく、回転時の摩擦抵抗も増大します。
また、受け側の人工ルビーも、モース硬度が高いとはいえ、何年も回転を受け止め続ければ摩耗して平らになってきたり、削れて凹凸ができたりします。

物理的な引っ掛かりを感じたら、まずは交換用ボール(後述します)を試してみるのが良いでしょう。それでも改善しない場合は、支持球の摩耗が疑われるため、M575本体の買い替えを検討するタイミングかもしれません。道具としてのトラックボールは消耗品であると割り切ることも大切です。

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トラックボールの滑りが悪いm575の改善対策

基本的な掃除を行ってもまだ「理想のヌルヌル感」には程遠い、あるいはもっと軽い力で操作したいという方のために、ここからは一歩進んだ改善テクニックを紹介します。単に汚れを落とすだけでなく、科学の力(ケミカル)を使って摩擦係数を制御するアプローチです。

潤滑剤はクレポリメイトなどのシリコン系が推奨

トラックボール愛好家の間で「最適解」として長年支持され続けているアイテムがあります。それが、呉工業(KURE)が販売している「クレポリメイト」です。
本来、この製品は自動車のダッシュボードやタイヤなどの樹脂パーツを保護し、ツヤを出すためのカー用品です。しかし、その特性がM575のような樹脂製ボールのコーティングに驚くほどマッチするのです。

【クレポリメイトが推奨される理由】

  • 高分子ポリマーによるコーティング:単なるシリコンオイルでの潤滑とは異なり、高分子ポリマーがボール表面の目に見えない微細な凹凸を埋め、均一で強固な保護被膜を形成します。
  • 持続性と保護力:形成された被膜は定着性が高く、一度塗布すれば1週間〜数週間は快適な滑りが持続します。また、紫外線による劣化を防ぐ効果もあるため、ボールの保護にも繋がります。
  • 樹脂への安全性:プラスチックを侵さない水性エマルジョンタイプが多いため、ボールがひび割れたり変色したりするリスクが極めて低く、安心して使えます。

使い方は非常に簡単です。まずボールを取り出して中性洗剤で洗い、手垢を完全に落として乾燥させます。次に、クレポリメイトをティッシュや布に少量吹き付け(直接ボールにスプレーしないこと)、ボール全体に薄く塗り広げます。重要なのはここからです。すぐに拭き取らず、数分間放置して定着させてください。その後、乾いた布でピカピカになるまで磨き上げれば完了です。\

ラインナップには「ナチュラル(自然なツヤ)」と「クリア(高光沢)」がありますが、操作感には大きな違いはありません。個人的にはベタつきの少ない「ナチュラル」が好みですが、ピカピカの見た目が好きな方は「クリア」を選ぶと良いでしょう。

フッ素系ボナンザとシリコンスプレーの比較

クレポリメイト以外にも、滑りを良くするアイテムとしてトラックボール界隈で有名なのが「ボナンザ(フッ素系)」と、ホームセンターで手に入る一般的な「シリコンスプレー」です。それぞれの特徴と、どのようなユーザーに向いているかを比較してみましょう。

種類代表製品特徴とメカニズムおすすめユーザー
フッ素系ボナンザ
(BONANZA)
元々は釣り具(ロッドやガイド)の保護剤。乾燥するとフッ素樹脂(PTFE)の非常に硬くサラサラした被膜を作る。摩擦係数が極めて低く、撥水・撥油性があるため汚れも付きにくい。耐久性は最強クラス。・メンテナンスの回数を極力減らしたい人
・ベタつくのが嫌いで、サラッとしたドライな感触を好む人
・多少コストがかかっても最高性能を求めたい人
シリコン系KURE
シリコンスプレー
安価でどこでも入手可能。塗った直後の滑りは抜群に良いが、オイル成分が主体のため揮発しやすく、手で触っているとすぐに落ちてしまう。また、油分が残るためホコリを吸着しやすい。・とにかく安く済ませたい人
・毎日でも掃除や塗布が苦にならないマメな人
・緊急時の応急処置として

ボナンザは、塗布後に完全に乾燥させることで真価を発揮します。乾くと白い粉が浮くことがありますが、それを拭き取ると、まるでテフロン加工されたフライパンのような、水を弾くサラサラの表面になります。この被膜は非常に強固で、手汗や汚れを寄せ付けないため、「最強のメンテナンス剤」と呼ぶ人も少なくありません。ただし、価格がやや高めなのがネックです。

一方、一般的なシリコンスプレーは安価ですが、持続性が低いため、頻繁な塗り直しが必要です。「滑りの良さ」だけで言えばシリコンスプレーも優秀ですが、メンテナンスの手間を考えると、クレポリメイトやボナンザに軍配が上がります。

100均のシリコンスプレーは代用できるか検証

「わざわざ専用のケミカルをAmazonで注文するのは面倒」「ダイソーやセリアで売っている100円のスプレーで代用できないの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。結論から言うと、代用自体は可能ですが、長期間の使用は推奨しません。

100円ショップのシリコンスプレーも、基本的には潤滑成分が入っているため、塗れば滑りは良くなります。しかし、以下の点でメーカー品に劣るリスクがあります。

  • 溶剤の成分:安価なスプレーには、プラスチックを侵す可能性のある石油系溶剤が多く含まれている場合があります。最悪の場合、ボールの表面が溶けて曇ったり、ひび割れ(ケミカルクラック)の原因になったりします。
  • 純度とベタつき:シリコンの純度が低く、不純物や余計な油分が多いと、塗った後にベタベタしてしまい、かえってホコリを呼び寄せる結果になります。

「今すぐ滑りを良くしたいけれど手元に何もない」という時の一時的な応急処置としては機能しますが、M575という数千円するデバイスを長く大切に使いたいのであれば、やはりKURE製品やボナンザなど、信頼できるメーカーの製品を使用した方が安心です。数百円の節約で本体をダメにしてしまっては本末転倒ですから。

ペリックス製の交換ボールで操作感を変える

「手汗をかきやすくて、ボールが指に張り付く感じがする」「掃除をしても、なんとなくフィーリングが合わない」という悩みをお持ちなら、ボールの掃除ではなく、ボールそのものをサードパーティ製に交換してしまうのも非常に有効な手段です。
特にトラックボールユーザーの間で定番となっているのが、ドイツの周辺機器メーカー「Perixx(ペリックス)」が販売している交換用ボールです。

M575のボールサイズは34mmで、これと互換性のあるペリックス製ボールがAmazonなどで手軽に購入できます。交換するメリットは、カラーバリエーションによる見た目のカスタマイズだけではありません。表面仕上げの違いによって操作感を選べるのです。

【ペリックス製ボールの選び方】

  • 艶消し(マット)仕上げ:表面に微細な梨地加工が施されています。ボールと指の接触面積が減るため、手汗をかいても張り付き(スティクション)が起きにくく、常にサラサラとしたドライな感触が得られます。夏場や手汗が多い方に特におすすめです。
  • 光沢(グロス)仕上げ:純正ボールに近いツルツルとした感触ですが、製品によっては純正よりも真球度が高かったり、重量バランスが良かったりと、個体差による不満を解消できる場合があります。

また、ボールの色も重要です。トラックボールの光学センサーは赤色やグレーなどの特定の色に対して最適化されていることが多く、ペリックス製の「レッド」は特にコントラストが高く、センサーの追従性が向上してカーソルの飛びが減ると評判です。

上級者はベアリングを換装する改造も有効

最後に紹介するのは、メーカー保証が一切効かなくなる「禁断の秘技」ですが、物理的な摩擦を極限まで減らすための最終手段です。それは、本体を分解して、3つの支持球(人工ルビー)を「セラミックベアリング」に物理的に交換するという改造です。

一般的に、トラックボールの「滑り出しの重さ(スティック・スリップ現象)」は、静止摩擦係数が高いことによって起こります。これを解消するために、純正の人工ルビー(コランダム)から、より摩擦係数の低い「酸化ジルコニウム(ZrO2)」などのセラミック球に換装するのです。(出典:イグス株式会社『スティックスリップ現象』)

M575の支持球は通常2.5mm径のものが使われています。これを精度の高い(G5等級などの)セラミックベアリングに交換することで、まるで氷の上を滑るような、抵抗感をほとんど感じない「ヌルヌル」の操作感を実現できます。初動の「カクッ」という引っ掛かりを完全に排除し、1ピクセル単位の精密な操作を求めるクリエイターやゲーマーの一部が、この改造を行っています。
ただし、分解には特殊なトルクスドライバーが必要だったり、元の支持球を取り外す際にケースを破損させるリスクがあったりと、ハードルは高いです。「どうしても今の操作感に満足できない」という場合の、最後の切り札として知っておくと良いでしょう。

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トラックボールの滑りが悪いm575の解消法まとめ

トラックボールの滑りが悪いm575の問題は、製品の仕様だからと諦める必要はありません。適切なケアを行えば、購入時以上になめらかな操作感を手に入れることができます。
まずはこまめな「掃除」を習慣化し、ホコリとスラッジを除去すること。それでも満足できない場合は、「クレポリメイト」などのコーティング剤を試してみてください。ほとんどの方はこれだけで劇的に快適になるはずです。自分に合ったメンテナンス方法を見つけて、M575のポテンシャルを最大限に引き出し、快適なデスクワークを実現しましょう。

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